遺伝性

1990年代の後半に、遺伝性のパーキンソン病で2つの遺伝子の変異が明らかになった。

 

1つはアルファシヌクレインというタンパク質を作る遺伝子で、もう1つはパーキンというタンパク質をつくる遺伝子。

 

アルファシヌクレインの変異では、タンパク質の構造が正常とわずかに違うために神経の中で集合して固まりやすく、次第にドーパミン神経の正常な働きができなくなり、こわれてしまうと考えられている。

 

パーキンタンパク質は、いらないタンパク質を除去する酵素で、これがないと不要なタンパク質が溜まり、次第にドーパミン神経がこわれていくと考えられている。最近はこれ以外にも遺伝子変異が明らかになっている。

MPTP

MPTPは密造した覚醒剤の不純物として発見された物質。1970年代終わり頃に、米国の若者が自家製の覚醒剤を注射したところ、パーキンソン病にそっくりになったという事件が発生。

 

そのうちの一人が交通事故で死亡し、黒質のドーパミン神経の数が大幅に減っていることが判明。

 

不純物の中にドーパミン神経をこわす物質が含まれていると考えられ研究が続き、原因物質としてMPTPが発見された。

 

MPTPは微量でも体内に入ると黒質のドーパミン神経を壊してしまい、パーキンソン病と同じような症状を現すことが知られている。

 

MPTPは脳の中でドーパミン神経だけに取り込まれ、そこに留まって神経を傷害することがわかっている。

 

また、MPTPは小さくて簡単な形の化合物であり、私たちの身の回りや食品の中にも類似物質があり、それがパーキンソン病の原因になっているのでは
ないか?と考えられて調査がおこなわれたが、原因となりそうなものは見つかっていない。